キム チャンフェ
KIM Chan Hoe
金 賛會 所属 立命館アジア太平洋大学 アジア太平洋学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2016/05 |
形態種別 | 論文(学術誌・プロフェショナル誌) |
標題 | 日本と韓国の英雄叙事詩 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 韓国日本近代学会第33回国際学術大会資料集 |
巻・号・頁 | 82-104頁 |
概要 | 西洋の英雄叙事詩は、「呪術的英雄」を排除する傾向があり、従って東洋には英雄が不在していると考えられた。しかし、日本の垂迹縁起・本地物語(中世神話)や神々の苦難の前世時代を語る韓国の本解(叙事巫歌)をはじめ、東北アジアの諸民族の大多数は、シャーマニズムなど、巫俗を基盤とする生活を営んできており、そうしたシャーマニズムに基づいた思考を英雄叙事詩に反映させていると考える。そこで物語の中で呪術的能力を使った戦いだとして英雄叙事詩の範型に入らないと判断する視点は、西洋叙事詩に立脚した考え方であり、見直す必要があろう。今後は日本と韓国を含め、ユーラシア大陸においての英雄叙事詩についての概念を再構築する必要があるかと考える。 |