チョウ ブンセイ   ZHANG Wenqing
  張 文青
   所属   立命館アジア太平洋大学  言語教育センター
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2018/12
形態種別 論文(学術誌・プロフェショナル誌)
査読 査読あり
標題 中国人初中級日本語学習者の漢字単語学習における意味処理過程の変容-単語シャドーイングを用いた実験的検討-
執筆形態 単著
掲載誌名 『留学生教育』
掲載区分国内
巻・号・頁 (第23号),53-62頁
総ページ数 10ページ
概要 中国人日本語学習者は日本語を学習する際に,漢字の形態情報に頼りがちなため,「聴解」は「読解・文字・語彙」より弱く,中日2言語において音韻類似性の高い単語は低い単語より反応時間が長いという指摘がある。本研究は,中国人初中級日本語学習者を対象に単語シャドーイングを行い,単語シャドーイング前・後の聴覚的処理過程の変容を検討した。練習の効果を検証するために形態・音韻類似性を操作し,語彙判断課題を用いて実験を行った。その結果,事後・遅延テストの反応時間が事前テストより短縮され,心内辞書における音韻表象と概念表象の連結関係や処理過程が上級学習者と同様に変容することが示唆された。また本研究は,実験の結果から,漢字の形態情報が日本語の聴覚呈示時の意味処理の促進要因である可能性が高いと推察し,漢字単語の形態・音韻情報の一体化させた単語シャドーイングを漢字学習に導入すべきことを日本語教育の現場に提言したい。